スタジオジブリ

【耳をすませば(1995年)】名言、名台詞&英語表現集

「耳をすませば」は1995年に公開された近藤喜文監督による劇場用アニメーション作品である

今回は本編中に登場した個人的名言、名台詞を集めてみた。また、名言や名台詞は通常とは異なる言い回しが用いられることも多く「英語でどう言ってるんだろう?」と疑問に思ったことがあったので、英語表現についても調べてみた。ちなみに「耳をすませば」の英題は・・・

Whisper of the heart

である。

*以下の英語表現は市販のBlu-rayの英語字幕をもとにしています。英語吹替も少し参考にしています。

「耳をすませば」の名言、名台詞と英語表現

月島雫の名言、名台詞と英語表現

「自分よりずっとがんばってるやつにがんばれなんて言えないもん。」



英語表現

You can’t say ‘go for it’ to someone more ambitious that you.

天沢聖司の立派さというか凄さというのは年を重ねるほどに身につまされてくるが、彼の最大の魅力はあまり頑張っているように見えないところかも知れない。

月島雫は聖司との距離を近づけながら彼の野心に触れたわけだが、同級生の何人がその事実を知っていただろうか。

成績も優秀だったようだから、バイオリンづくりに没頭していたなんて誰も気づくことはなかったのかもしれない。

雫本人は距離を近づけてしまったがゆえに寧ろ劣等感を抱いてしまったわけだが、それも彼女が得た「特権」とも言えるのだろう。そういう意味では友人の前で見せた最大級の「おのろけ」であったのだろう。

英語表現としては「you」が主語になっているところがポイントだろう。別に主語が「I」でも意味は通ると思うが、「あんただったらそんなこと言える?」というニュアンスを出したかったのだろう。吹替版はより直接的な訳になっていた。

「私、背伸びして良かった。自分のこと前より少し分かったから。」



英語表現

I’m glad I pushed myself. I understand myself better now.

この物語の本質のような台詞と言えるかもしれない。

雫にとっての背伸びは物語を描き切ることであり、聖司にとっては・・・

  • 成績を維持したまま祖父の店でバイオリンを作り、
  • 中学卒業後に留学をする野心を抱え、
  • その実現の度に毎晩のように親と喧嘩をし、
  • 親を説得しきってなんとかイタリア行きを手にする

というとんでもないものであった。もちろんイタリア行きには祖父の手助けもあったし、完全な留学を手にしたわけではない。それでもなお十分に立派な戦いを聖司は続けていた。

まあ、本当の事を言うと彼にとっての本当の背伸びはイタリアに行ったあとにはじまる。聖司の背伸びの結果がどうであれ、彼の人生をより良くしてくれることだろう。

英語表現としてはやはり「I’m glad」だろう。吹替でも同様の表現がなされていた。個人的な経験では「glad」を使うのはもっと仰々しいイメージを持っていたが、こんなときにも使って良いらしい。あるいはその仰々しさが必要だったのかもしれない。少なくとも「I’m happy」よりは正しいように感じる。

天沢聖司の名言、名台詞と英語表現

「お前さコンクリートローはやめたほうが良いと思うよ。」



英語表現

I’d forget about ‘Concrete Road’, though.

天沢聖司と月島雫の記念すべきファーストコンタクト。ついつい憎まれ口を叩いてしまった聖司だが、この台詞は「となりのトトロ」のカンタが発した「お前んち、おっばけやーしきー!」と同様でいわゆる照れ隠しである。

これからイタリアに修行に行こうという肝が座った男だが、こういうところは普通だったようだ。

物語の後半で、雫にこの言葉を指摘された際に「そんなこと言ったっけ?」と忘れたふりをしていたが、彼がこの言葉を忘れるはずがない。彼は完全に覚えている。なぜなら記念すべき初会話だったのだから。

英語表現としては「コンクリート・ロードのことは忘れてやるぜ」という意味で翻訳されている。なかなかいやみったらしくて良い訳だと個人的には思う。

吹替版は聞き取りが難しかったが「By the way, great lyrics. They are cornier than the original version」くらいのものと思われる。「cornier」は「corny(古臭い)」の比較級なので「なんていい歌詞だ、オリジナルより古臭いぜ」になると思わる。まあ、個人的には字幕版が良いと思う。

ただここで使われた「corny」は物語のラストシーンでももう一度使われる。

物語のラストで「一人前のバイオリンづくりになるから」とプロポーズをするシーンがあるが、その直後に「Does it sound corny?」と聖司が尋ねると「It’s a little corny.」と答えている。

物語のスタートでは聖司が雫を「corny」といっていたの、にその逆襲を食らっている。なんとも細かい芸である。

「隣の席に座ったこともあるんだぞ。」



英語表現

I even sat beside you there.

「耳をすませば」の公開から今に至るまで、天沢聖司というジブリ作品屈指の人気を誇る登場人物に「ストーカー」というレッテルがはられる根拠となっている台詞である。

ただ・・・私が個人的に問題だと思うのは彼がストーカーかどうかというより「何故天沢聖司は月島雫に惚れたのか、あるいは、月島雫のどこにほれたのか」ということである。

聖司本人は知れば知るほどすごいやつかつ魅力的で、どうやら見た目もいいらしい。

もちろん物語終盤の彼女の立ち居振る舞いを見れば、彼女も立派な人物であることもわかるのだが、それを知らない天沢聖司のきっかけが謎である。そもそも原作が「少女漫画」と考えると「なんの取り柄も魅力もないように見える主人公がいい男に惚れられる」という基本構造(これは男女が逆転しても同じだが)によるものといえるかもしれないのだけれど・・・そのように思われないために利用されたのが杉村だったのではなかろうか?

つまり、雫に杉村という「幼なじみ」が惚れているという構造があることによって、同じ男である天沢聖司が雫に惚れるということを極めて自然に受け入れられるようになっている。

このように考えると、可愛そうな杉村の淡い恋はそもそも構造的に破局が仕組まれていたということになる。もう少し彼の存在に思いを馳せてあげても良いかもしれない。

【耳をすませば(1995年)】悲劇の男「杉村」を追う!「耳をすませば」は1995年に公開された近藤喜文監督による劇場アニメーション作品である。映画の公開当時私はまだ小学生だったが、どうにも興...

英語表現としては特別なものはない。吹替もほとんど同じである。

「雫、大好きだ!」



英語表現

Shizuku…I love you!

物語のラスト、右足ピーンの天沢聖司がなんとも瑞々しく発してくれた一言。

このシーンを見て思い出すのはやはり「海がきこえる」である。この作品は1993年にテレビ放送された作品で当時の「若手集団」によって制作されたもので、極めて単純に述べると高校生の恋愛者である(監督は望月智充、作画監督は近藤勝也)。

宮崎駿の影響をなんとか排除して制作されたようなのだが、その御蔭もあって宮崎駿として不満があったらしい。

それは「海がきこえる」は「かくある」ということしか描かれておらず、本来物語とは「かくあるべし」を描かねばならないというものだった(このことは「海がきこえる」のBlu-rayの特典映像で確認することが出来る)。

確かに「海がきこえる」には決定的な言葉を相手にかけるシーンは一つもない。それでも私は大好きなのだが、どうも御大はお気に召さなかったようだ。

「耳をすませば」の監督は近藤喜文であるが、絵コンテと脚本を手掛けているのは宮崎駿である。

ある意味で宮崎駿が「海がきこえる」への対抗策としてつくったという側面が「耳をすませば」にはあると思われる。そいう意味で天沢聖司の足ピン告白は「かくあるべし」という宮崎駿の叫びだったのかもしれない。

英語はそのまんまである。

月島誠也の名言、名台詞と英語表現

「人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね。」



英語表現

But it’s not easy when you walk your own road.

月島誠也という人物の人となりを垣間見ることの出来る台詞である。

胸のうちにあるものをそのまま出すのではなく、必ず適切で抑制的な言葉に変換して生きてきたことだろう。

それは「理性的」とも言えるが、傍から見ると「何を考えているか分からない」とか「心を開かない」と思われていたのかもしれない。

そんな彼にとって月島朝子との出会いは誠に運命的だったのかもしれない。そして、そんな男と一緒になろうとした朝子は大変ひとを見る目があったと言えるのではないだろうか?

少なくとも月島誠也が女性からモテモテだった過去は想像できませんからね。

英語表現としては「人と違う行き方」を「自分自身の道」と変換していることだろう。こういう発想の転換も英作文においては重要なテクニックとなるだろう。

吹替のほうはより直接的で「you do things different from everyone else」となっていた。

バロンの名言、名台詞と英語表現

「いざ、おともつかまつらん」



英語表現

Let us go forth together.

雫の各物語中のバロン初登場シーンの台詞。この台詞そのものに深い意味があるということはないのだが、個人的には極めて心に残ったバロンの台詞である。

というのも、この台詞のシーンは「耳をすませば」のテレビCMや映画館での特報で極めて印象的に使われていたのである。そもそもが公開前や公開直後くらいのCMでは、以下の画像のシーンが最も印象的に使われていた。

これを見たら「ああ~いつものジブリだ!」と勘違いした人々が続出したに違いない。実際に蓋を開ければ何一つファンタジックな部分のない物語だったのだから、当時映画を見に行ったひとはどんな思いだったのだろうか(ちなみに私は映画館で見ることはなかった)。

なにかこう期待される「ジブリファンタジー」になんとか寄せて宣伝を成立させようとした意思を感じて・・・なんとも清々しい。

英語表現としては特別なものはないが「Let’s go together」を意味ありげに表現するとこうなるということだろう。

杉村の名言、名台詞と英語表現

「…ただの友達か」「これからもか?」「そうか…」



英語表現

‘Just friends’ ‘Forever’ ‘I see…’

いったいいつの頃から杉村は月島雫に惚れていたのだろうか。決して描かれることのない彼の日々は、この台詞のシーンで終焉を迎えた。

それでもなお、彼の思いを雫に伝えることができたのはあの瞬間しかなかった。あの瞬間を逃したら、何事もなく月島雫は天沢聖司と良い中になり、杉村は「青春の想いのこし」を胸に生きることになった。

決して叶うことのない恋ではあったが、それでもなお一歩踏み出した彼の姿は立派だったし、彼の未来を作っただろう。

英語としては特別なものはないが、’I see’は吹替版によると「I’m sorry, I never mention it again.」となっている。より台詞っぽくなっているが、日本語のニュアンスとしては字幕の方が良いと思う。

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シフルはどうなんだい?
「ジブリ作品」と聞かれたら「平成狸合戦ぽんぽこ」と答えることにしている。

この記事で使用した画像は「スタジオジブリ作品静止画」の画像です。

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